京都の未来図に挑戦する ― スーパーシティ構想 ―
ACHIEVEMENT 04
大島仁の仕事
日々新しい構想・提言が出てきます。
技術的な進歩に後押しされて、国もSociety5.0やスマートシティ構想、スーパーシティ構想※1等を提案してきています。それらの構想は、AI(人工知能)やビッグデータの活用を大きな推進力としつつ、今後、避けられない少子高齢化社会をはじめとする様々な課題を克服することを目指しています。
先進事例としてよく取り上げられるスペインのバルセロナでは交通政策はもとより都市計画・まちづくりにおいてビッグデータの活用が進んでいます。日本においても今後あらゆる分野で同様のことが検討され実施されていくことでしょう。わが(株)日本都市政策研究所としては、そうしたまちづくりの新しい潮流に乗り遅れることなく、この千年の都・京都においてスマートシティ構想が実現されるよう、実証実験の具体案等を積極的に提案していきたいと考えています。
令和元年10月に(一社)スマートシティ・インスティチュートが設立され、産官学民の情報共有・交流の場が出来上がりました。まさにオープンプラットホームが誕生したといってよいでしょう。わが(株)日本都市政策研究所もそうした最先端の議論に積極的に参加すべく真っ先に加盟したところです。国土交通省で日本はもとより世界のまちづくりの大きな潮流を見てこられた毛利顧問と一緒になって、私たちが流れを作っていければと願っております。
今や、急速な技術革新を背景とする、大きな時代のうねりを避けては通れないでしょう。いや、私はむしろこの波に乗るべきだと思っています。新景観政策を議論した時のことを思い出してください。京都が京都であり続けるために、京都は常に進化し続けなければならないのです。そして、今、なすべきはAIやビッグデータを活用し、徹底した都市間の横断比較を行い、常に光り輝く京都を目指すことなのです。
しかし、一方、こうも思うのです。「どのような構想であれ、それは人間が人間らしく生きていくには何が必要かという哲学をベースにしたものであらねばならない。そこでは人々の生活が最優先されなければならない」と。
私は、そこに“智慧”はあるのか、を問いたいと思います。ご期待ください。
※1 スーパーシティ構想とは
「スーパーシティ」は、最先端技術を活用し、第四次産業革命後に、国民が住みたいと思う、より良い未来社会を包括的に先行実現するショーケースを目指す。
具体的には、2030年頃の未来社会を加速実現し、域内ではキャッシュレス限定や、自動運転、ドローン配達、遠隔医療を可能にするなど、生活全般にまたがり最先端技術を導入することが想定されている。